[カジウラバナシ] 伝わるデザインとは?

出典:ココマス委員会「オリベッティのコーポレートコミュニケーション2」,産業能率短期大学出版部,1978年9月,16,17ページ

引き続き、梶原さんが影響を受けた作品を聞いてみようシリーズ、第4弾です。本日は前回の続きです。

 

―梶原さんがロゴやブランディングデザインのお仕事を始められてから影響を受けた、2つ目の作品を教えてください。

2つ目はオリベッティの自社ブランディングです。

オリベッティは1908年に創業した、イタリアのタイプライターの製造・販売会社です。ずいぶん昔からデザインを重視して経営をしています。

僕の、「自然なデザインが一番伝わる」という考え方はオリベッティに影響を受けています。

オリベッティのブランディングデザインは、1970年代から本格的に始まったものにも関わらず、全然古くなく普遍的で美しいですね。ロゴやツール、コピーライティングは、「企業の機能性」をわかりやすく伝えるために情報を整理し、見える化したものです。そのため、端的で中立であることが大切です。情報洪水の今時代には、企業の情報がそのまま伝わる、純粋な情報こそ生き残るのではないでしょうか。

―オリベッティのデザインは今見ても本当に美しく、参考になるお仕事ですね。

 

4回に渡り作品を教えていただき、梶原さんのデザインに対する考え方の裏側を知ることができました。

次回からは梶原さんの作品についてお話伺っていきます!