日田寳屋きこりめし弁当
【庶民】
「ヤブクグリ(日田杉の在来種名より命名)」とは、森の再生を願う仲間が集い、日田の林業を中心に何か愉快なことをやっていく会。会員は、日田市民や日田を訪れたことがある東京、大阪、福岡の画家、デザイナー、ライター、カメラマン、等々。僕の役割は、名産品係。きこりめし弁当の開発を担当しました。
「ヤブクグリ」は、「いま、森を見よ!」のスローガンを掲げ、大分県日田市を舞台に、林業再生を中心としたまちづくりを考えています。初めてのオリジナル商品「きこりめし弁当」は、その名の通り、きこりが食べたであろう素朴な弁当をイメージしました。麦飯の上に、杉の丸太に見立てたごぼうが、一本転がる盛り付け。それを杉板製のノコギリで切りながら食べる。おかずは、鶏肉、椎茸、煮たまご、コンニャク、ニンジン、栗など、すべて日田産でまとめています。
また、器も独自に開発しました。杉を薄くスライスしたものをわっぱ型にして、シュロの皮で留めたシンプルなパッケージで、弁当を食べるときに杉の香りが食欲をそそります。
きこりの絵と題字が素朴な包装紙は、画家の牧野伊三夫氏とデザインは富田光浩氏によるもの。箸袋は、これまで林業を取材をしてきた新聞記者が、この開発に合わせて、「いま、森を見よ!」と題した記事を書いて印刷。割り箸は、飛騨高山で作られたものを採用しました。
同じ林業が盛んな日田と飛騨の交流は、発足当時からの目標のひとつ。「きこりめし弁当」を食べていただくことで、一人でも多く、日本の森や山、林業に関心をもっていただければ幸いです。
きこりめし弁当は、日田の宣伝にもつながっています。テレビのニュースや特番、新聞、雑誌で紹介され、グッドデザイン賞やADC賞なども受賞しました。
http://yabukuguri.com/prologue.html